人・神・怪異など
后土(葬地で祀る土の神)
- 后土
墓や葬地で祀る土の神。『家禮』の喪礼は、墓地を切り開くときと、柩を穴に下ろして埋め始めたあとに后土を祠ると定め、今の台湾の葬儀の説明でも、柩を穴に納める前や、土をかぶせ終えたあとに后土を祀る段取りが書かれる。
資料の記述
高雄市殯葬管理處の置く喪礼の説明は、安葬の段で、選んだ時刻になると后土への祭りを収め、それから柩を穴に納める(落葬)と書く。
この記述の範囲: 台湾(高雄市の行政の説明が述べる昔の一般の喪葬習俗)
- 喪禮流程說明 PDF 6 頁「安葬」の冒頭
『家禮』卷四の喪礼は、日を選んで墓地を切り開くときに后土を祠ると定める。遠い親族か客を一人選んで后土氏に告げさせ、墓域の中ほどに立てた標(目印の杭)の左に神の席を設けて酒・果物・干し肉などを供え、告げる人が酒を注いで、ここに墓を造るので後の憂いが無いよう神に守ってほしい、という祝文を読ませる。
この記述の範囲: 『家禮』(四庫全書本)卷四 喪禮「擇日開塋域祠后土」の条
- 家禮(四庫全書本)卷四 喪禮 家禮(四庫全書本)卷四、見出し「擇日開塋域祠后土」とその注
同じ『家禮』卷四は、柩を穴に下ろして灰と土で埋め始めたあと、墓の左でふたたび后土を祠ると定め、祝文は前と同じで、「墓を造る」のところを「この暗い住まいに葬る」と改めるとする。そのあとで明器(死者のために納める器物)を納め、墓誌の石を埋める。
この記述の範囲: 『家禮』(四庫全書本)卷四 喪禮「祠后土於墓左」の条
- 家禮(四庫全書本)卷四 喪禮 家禮(四庫全書本)卷四、見出し「祠后土於墓左」とその注、前後の「乃實土而漸築之」「藏明器等」
蘭陽博物館の電子報は、宜蘭の葬儀で柩を穴に納めて土をかぶせ終えると、すぐ后土を祀り、新しい墓を拝み、五穀を撒く儀式を行い、家族は道士や僧に導かれて墓のまわりを左回りに三周すると書く。
この記述の範囲: 台湾・宜蘭地域の葬送の説明(蘭陽博物館の電子報)
- 事死如事生~漫談宜蘭地區的喪葬儀式(上)(下) (下)第二階段「6. 安葬或火化」の段