モチーフ
法尺
道教の儀礼の壇で使う、物差しの形をした法具。張澤洪の論文は、多くは桃の木で作り、桃の枝で鬼を払う習わしから生まれたとし、長さ約30センチの目盛りのある尺のほか、星の図を刻んだ四角い棒の天蓬尺もあると書く。元の医者の朱震亨は、病人の家が巫を呼んだ例で、法尺で驚かせたことが死を招いたと説いた。
資料の記述
法尺(醮壇で使う物差し状の法具)は主に桃木で作るとし、羿が桃の棒で死んだという伝説から桃の枝で鬼を払う習俗が生まれ、それが法尺に発展したと記す。長方形の目盛り付き法尺は長さ約30cm・幅約2cm・厚さ約1cmで木尺は多く朱色に漆り瓢箪などの吉祥図案を描くともする
この記述の範囲: 張澤洪「道教齋醮法壇的法器」(弘道 第七期)p.25〜26「法尺」節
- 道教齋醮法壇的法器 弘道 第七期 p.25〜26「法尺」節
法尺は桃木で作るのが一般的で、后羿が桃の棒で殴り殺されたという伝承から桃の枝で鬼を追い払う習俗が生まれ、それが法尺に発展したとされると張澤洪論文は記す
この記述の範囲: 張澤洪「道教齋醮法壇的法器」「法尺」の項
- 道教齋醮法壇的法器 誌面25-26頁「法尺」の項
元の医者の朱震亨は『格致餘論』の「虚病痰病有似邪祟論」で、暑い日に宴から帰って席順のことで恥じ入り、うわごとを言うようになった金氏の壮年の妻の例を書く。朱震亨は病であって邪の祟りではないと見立てたが、家の者は信じず、何人もの巫を呼んで水を吹きかけ呪を唱えさせ、妻は十日余りで死んだ。朱震亨は、法尺(儀礼で使う尺)で驚かせて神(心のはたらき)を乱し、法水(まじないの水)を吹きかけて肌を閉じ汗を出せなくしたことが死を招いたと説く。
この記述の範囲: 『格致餘論』の章「虚病痰病有似邪祟論」(維基文庫の翻刻)。法尺が出るのは朱震亨の説明の中
- 格致餘論 章「虚病痰病有似邪祟論」の第3例(金氏の妻)とその問答
張澤洪の「道教齋醮法壇的法器」は、目盛りのある長方形の法尺には木の尺と鉄の尺があるとし、醮壇にはもう一つ天蓬尺があると書く。天蓬尺は長さ約35センチ、太さ約3センチの四角い棒で、面に日月・二十八宿・北斗七星・南斗六星などの星の図と天蓬元帥の名を刻み、天蓬神の邪を退ける力をふるうもので、目盛りのある法尺より強い力があるとされる。
この記述の範囲: 張澤洪「道教齋醮法壇的法器」(『弘道』第七期、1998年秋季)p.25〜26「法尺」節
- 道教齋醮法壇的法器 誌面26頁「法尺」節の後半