人・神・怪異など
阿立祖(太祖・阿立母)
- 太祖
台湾の西拉雅族が最高の神として祀る祖霊で、地域によって阿立祖・太祖・阿立母・老君などと呼ばれる。像も位牌も立てず、壺や甕を祖霊のしるしとして祀る。西拉雅國家風景區管理處の案内は、族人を守る神とする。
資料の記述
西拉雅族が最高神とする祖霊で、地域により阿立祖・太祖・阿立母・老君などと呼ばれるとされる
この記述の範囲: 西拉雅國家風景區管理處の記事
- 認識部落儀式 『泛靈信仰』節
阿立祖(太祖・阿立母)は台湾に見られる。新港社系の集団はオランダ統治期の宣教と1870年代の長老教会の宣教により改宗が進み、祀壺信仰を保持する家はまれになったとされる
この記述の範囲: 段洪坤の記事
- 我在西拉雅追「壺」 『最後,最複雑也是最難歸納理解的』の段落
西拉雅國家風景區管理處の案内は、阿立祖を、漢人が祀る天の神(天公)にあたる位の神で、族人を守り、祀る者のいない霊の「向」を従わせて壺や甕に収め、人に害をなさないようにする神とする(案内は「向」が何かを説明していない)。蕭壟社の北頭洋の言い伝えでは、阿立祖は穏やかな姿で、白い衣を好み、酒を好み、檳榔を噛むが歯が悪いので、子孫が檳榔を砕き酒を吹きかけて献じる。火の気を嫌い静けさを好むので、祀りの場の公廨の多くは村の外にある、という。
この記述の範囲: 西拉雅國家風景區管理處の頁「認識部落儀式」の「泛靈信仰」の節。北頭洋の言い伝えとして
- 認識部落儀式 『泛靈信仰』節
段洪坤の記事によれば、阿立祖(太祖・阿立母)の信仰では像も位牌も立てず、壺や甕を祖霊のしるしとして祀る。蕭壟社の流れをくむ北頭洋の立長宮では、供え台に清水を入れた大小の瓶や甕が並び、旧暦三月二十九日の阿立祖の誕生日には、西拉雅の人も閩南系の人も来て、子を阿立祖の養い子にして連れ帰り祀る習わしがあり、瓶の水を持ち帰って飲むと平安で病も治ると言われる。
この記述の範囲: 段洪坤「我在西拉雅追『壺』」(2012年、中央研究院の数位典藏の記事)。北頭洋の現状として
- 我在西拉雅追「壺」 第三節『追「壺」無悔』の写真の説明と北頭洋の段
段洪坤は、自身の住む吉貝耍の部落で2007年に壺を祀る家を調べ、家で壺を祀る世帯は73.74%、家には無くても公廨で拝む世帯を加えると86.73%だったと書く。吉貝耍で壺に祀る神霊は老君・尪祖・阿立母で、部落の祖霊のことも家の祖霊のこともある。移り住んだ閩南系の村人のうち40戸もこの信仰になじみ、その多くは西拉雅の家と婚姻でつながっている、という。
この記述の範囲: 段洪坤「我在西拉雅追『壺』」(2012年)。吉貝耍の2007年の調査として
- 我在西拉雅追「壺」 第三節『追「壺」無悔』の吉貝耍の段