文献
勅修百丈清規
禅院の規則を定めた書。卷首に德煇が勅を奉じて重編したと記す。卷六に亡僧の葬送の手順がある。
資料の記述
引磬・手磬(仏教の手持ちの磬)は勅修百丈清規に現れる。『勅修百丈清規』卷六「亡僧」は、亡くなった僧を龕に納めて延壽堂に置いたあいだ、斎粥・諷経や放参の後に、堂司の行者が手磬を鳴らして先導し、首座が大衆を率いて龕の前に行き、住持の焼香の後に維那が大悲呪を挙げて回向する、これを毎日三時に行うと定める
この記述の範囲: 禅院の亡僧の儀(『勅修百丈清規』卷六)
- 勅修百丈清規 卷第六(CBETA 電子佛典、T48 no.2025) 卷六「亡僧」、T48n2025_p1147c21–p1148a05
『勅修百丈清規』の卷首には、元の元統三年(1335年)の皇帝の命令が載る。唐の百丈懐海禅師が定めた清規(禅寺の規則)が、近年は寺ごとに増やされたり減らされたりして揃わなくなったので、百丈山大智壽聖禪寺の住持(寺の長)の德煇に編み直させ、大龍翔集慶寺の笑隱を頭に、腕の確かな僧を選んで校正して一つにまとめさせ、これに従って行わせる、という内容である。卷首には、明の正統七年(1442年)に、百丈山の住持の忠智が、寺の清規の版木が古くなって失われたので、もとの形のとおり書き写して刻み直したとして、序文を賜るよう願い出た上奏も載る。
この記述の範囲: 『勅修百丈清規』の卷首(CBETA の電子化本文、底本は大正藏)
- 勅修百丈清規 卷第一(卷首を含む。CBETA 電子佛典、T48 no.2025) 卷首、大正藏 第48巻 1109頁下段〜1110頁上段(正統七年の禮部の題本)と 1110頁上段〜下段(元統三年の聖旨)
『勅修百丈清規』卷六「亡僧」は、亡くなった僧を送る日の段取りを定める。あらかじめ薪を用意させ、当日は粥のあと僧たちに送りに出るよう告げ、鐃鈸(打ち合わせて鳴らす銅の楽器)を鳴らして龕(遺体を納めた箱)を担ぎ、山門を出る。火葬の場の涅槃臺に着くと、住持がたいまつを執る仏事をしてから火葬し、維那(僧堂の進行役)が阿弥陀仏の名を十回唱える。火葬のあとは骨を拾って綿で包んで箱に納め、延壽堂に戻して日に三度経を読み、のちに塔に納める。
この記述の範囲: 『勅修百丈清規』卷六「亡僧」の「送亡」「茶毘」「入塔」の節(CBETA の電子化本文)
- 勅修百丈清規 卷第六(CBETA 電子佛典、T48 no.2025) 卷六「亡僧」の「送亡」「茶毘」「入塔」の節、大正藏 第48巻 1148頁中段〜下段と 1149頁上段