文献
潛夫論
後漢の王符が、時の政治を批判して書いた論の書。卷六の「正列」の篇は、土公・飛屍など七つの神や民間の小さな禁忌は、天王がはばかるほどのものではないとする。
資料の記述
飛屍は潛夫論に現れる。巫覡が語り小人が恐れる七神の一つとして、土公・咎魅・北君などと並べて飛屍を挙げ、天王が憚るべきものではないとする。
この記述の範囲: 『潛夫論』卷六(維基文庫の翻刻)、見出し「正列第二十六」の節
- 潛夫論/卷六(維基文庫の翻刻) 卷六「正列第二十六」の節、「若乃巫覡之謂獨語」で始まる文
『後漢書』卷四十九の王符の伝は、王符は安定郡臨涇の人で、若いころから学問を好み、馬融・張衡らと親しかったが、母方の家柄が無いため郷里で軽んじられたと書く。官に就くには推薦が要る世で、王符は節を曲げずに出世できず、隠れて三十篇余りの書を著して当時の政治の得失を批判し、名を表に出すことを望まなかったので『潛夫論』と名づけた、とする。
この記述の範囲: 『後漢書』卷四十九 王充王符仲長統列傳(南朝宋の范曄)
- 後漢書 卷四十九 王充王符仲長統列傳 後漢書 卷49「王符」の節、「王符字節信」で始まる段
『潛夫論』卷六で飛屍などの七神を挙げる篇は、人の吉凶はまず行いで決まり、巫覡(神や霊と人の間をとりもつ者)の祈りは小さな過ちを取りなせても大きな罪は逃れさせられないと説く。徳に背かなければ鬼神は供えを受けるとし、守るべき神でない淫らな鬼を相手にせず、人が多くの禁忌をむやみに恐れると、かえって怪しいことを招くと述べる。
この記述の範囲: 『潛夫論』卷六(維基文庫の翻刻)、見出し「正列第二十六」の節
- 潛夫論/卷六(維基文庫の翻刻) 卷六「正列第二十六」の節の第1段・第2段
維基文庫の『潛夫論』の目次頁の解題は、今の本は三十五篇に敘録を合わせて三十六篇で、古い本の形をとどめているとする。卜列・相列・夢列の三篇は占いなどの術を雑多に論じていて、当時の政治を指して述べるものばかりではないとし、伝の記事から王符が書を著したのは後漢の桓帝のころだと推す。目次は卷六の篇を卜列・巫列・相列と並べるが、卷六の頁の見出しは二つ目を「正列第二十六」とする。
この記述の範囲: 維基文庫の目次頁の冒頭の解題と目次(解題の書き手と典拠は頁に無い)
- 潛夫論(目次頁) 目次頁の冒頭の解題と目次の卷六の行
- 潛夫論/卷六(維基文庫の翻刻) 卷六の頁の見出し