文献
棠陰比事
南宋の桂萬榮が古来の裁きの例を集めた書(嘉定四年の自序)。維基文庫の本は明の吳訥の刪補本。
資料の記述
元膺擒轝(棠陰比事)は棠陰比事に現れる。唐の呂元膺が岳陽を治めていたとき、道端に止まった喪の車と喪服の男五人を見て、遠くに葬るなら派手に、近くなら簡素にするはずだと怪しみ、棺を捜させると中はすべて武器だった。一味は喪を装えば渡し守が疑わないと考え、川を渡って掠奪するつもりで、向こう岸に集まっていた同党数十人も捕らえた、と記される。
この記述の範囲: 『棠陰比事』「元膺擒轝」
- 棠陰比事 「元膺擒轝」の条
『棠陰比事』の桂萬榮の自序は、饒州の餘干県の尉(盗賊を取り締まる役)の任期を終えたとき、上役の孫公から、鄱陽の尉の部下が殺された事件で、捕吏が捕らえて自白まで取った者たちを孫公が疑い、裁きを延ばしてもらって真犯人を捕らえ、無実の四人を死なせずに済んだ話を聞いて、裁きの重さに打たれたと述べる。そのあと建康で任官を待つ間に、和凝父子の『疑獄集』と鄭克の『折獄龜鑑』から事例を採って並べ、七十二の韻の句にまとめた、と書く。
この記述の範囲: 維基文庫の『棠陰比事』の巻頭の序(自序)の範囲
- 棠陰比事 巻頭の「序」の第1段
維基文庫の『棠陰比事』の冒頭の解説は、桂萬榮のもとの書は四字の韻の句で古い裁きの例をまとめた百四十四条で、明の景泰年間に吳訥が、韻と対句にとらわれて並べ方に意味が無いとして、手本にならない条や重なる条を削って八十条を残し、事の大小の順に並べ直したうえ、補遺二十三条と附録四条を一卷として加えた、と書く。
この記述の範囲: 目次頁の冒頭の解説(四庫全書總目提要の体裁の文。頁に出どころの表示は無い)
- 棠陰比事 頁の冒頭の解説の囲み(「其書仿唐李瀚蒙求之體」から「別為一卷」まで)