話
鄂州南市女(夷堅支庚志卷一)
- 鄂州南市女
南宋の洪邁『夷堅支庚志』卷一の話。茶店の美男を慕って恋い死にした富家の娘が、樵に墓を暴かれて生き返り、その妻となるが、のちに男に会いに行って幽霊とののしられ、楼から落ちて死ぬ。墓は空で、樵は棺を破って屍を見た罪で死罪となった。
資料の記述
墓を暴く(發冢・盜墓)は鄂州南市女(夷堅支庚志卷一)に現れる。『夷堅支庚志』卷一「鄂州南市女」では、恋い死にした富家の娘の葬儀が華やかだったので、山の下の若い樵が副葬品を狙って墓を暴き、棺を開けて屍を座らせて衣を剥ごうとすると、娘が目を開けて体も温かく柔らかくなり、助けてくれたのだから害するなと言い、樵の妻になった
この記述の範囲: 『夷堅支庚志』卷一「鄂州南市女」前半
- 夷堅支庚志 卷一 夷堅支庚志 卷一、見出し「鄂州南市女」前半
『夷堅支庚志』卷一「鄂州南市女」では、生き返った娘は乾道五年に彭先に会いに行って拒まれ、死んだ幽霊めと打たれて楼から落ちて死に、墓を調べると空で、樵は「棺を破って屍を見た」罪で死罪とされた
この記述の範囲: 『夷堅支庚志』卷一「鄂州南市女」後半(乾道五年)
- 夷堅支庚志 卷一 夷堅支庚志 卷一、見出し「鄂州南市女」後半
鄂州南市女(夷堅支庚志卷一)は夷堅志に収められている。
この記述の範囲: 『夷堅志』の支志(維基文庫の翻刻)
- 夷堅支庚志 卷一 夷堅支庚志 卷一、見出し「鄂州南市女」
『夷堅支庚志』卷一「鄂州南市女」の書き出しは、鄂州の南草市の茶店の使用人の彭先を、身分は低いが色白で美男だったとし、向かいの富家の吳氏の娘が簾の内からのぞいて慕い、思いが積もって病みついた、と書く。父は家柄が違いすぎて郷里の笑いものになると許さなかったが、病が重くなって親しい者に勧められ、彭を呼んで意を伝えた。彭はすでに縁談が進んでいて娘のふるまいをさげすみ、きっぱり断ったので、娘は死んだ、という。
この記述の範囲: 『夷堅支庚志』卷一「鄂州南市女」の書き出し(維基文庫の翻刻)
- 夷堅支庚志 卷一 卷一「鄂州南市女」の第一段の前半(娘が死ぬまで)
「鄂州南市女」の結びは、娘の墓を暴いた樵が死罪となったのに対し、彭は軽い罰ですんだとし、雲居寺の僧の了清がそのころ托鉢で鄂州に来ていて、この出来事を目にしたと書く。洪邁は最後に、『清尊錄』が書く大桶張家の娘の話がいくらか似ている、と添える。
この記述の範囲: 『夷堅支庚志』卷一「鄂州南市女」の結び(維基文庫の翻刻)
- 夷堅支庚志 卷一 卷一「鄂州南市女」の末尾の三文