話
畫工畫僵屍(子不語卷五)
『子不語』卷五の一話で、死者の姿を描きに来た画工の劉以賢の前で屍が起き上がり、劉の腕や指の動きをまねたが、棺担ぎが苕帚(ほうき)で払うと倒れたと記す。
資料の記述
苕帚(走屍を打ち倒す道具)は畫工畫僵屍(子不語卷五)に現れる。死者の姿を描くために座って筆を執っていた画工が、起き上がって動き出した屍(走屍)を前に、屍が苕帚を恐れると思い出して棺担ぎ人に苕帚を持ってこさせ、払わせて屍を倒したと記される。
この記述の範囲: 『子不語』卷五「畫工畫僵屍」全文
- 子不語 卷5 子不語 卷五「畫工畫僵屍」
- 《子不語》正、續二書中僵屍故事初探 馮藝超(2007)論文、頁210-211、項目3「畏米篩、苕帚」
畫工畫僵屍(子不語卷五)は子不語に現れる。『子不語』卷五に収められた一話。肖像を描くのが得意な杭州の劉以賢は、父を亡くした隣家の息子が棺を買いに出るときに頼んで呼ばれ、死者の姿を描くことになった。家に人がいないので楼に上がり、死者の床のそばに座って筆を取ると、屍が起き上がった。逃げれば追ってくると考えた劉はそのまま描き続け、劉が腕や指を動かすたびに、屍も同じように動いた。戻った息子と隣人は、起き上がった屍を見て一人は倒れ、一人は楼から転げ落ち、最後は倒れた者に生姜湯を飲ませて目を覚まさせ、屍を棺に納めた、と記す。
この記述の範囲: 『子不語』卷五「畫工畫僵屍」の本文
- 子不語 卷5 卷五「畫工畫僵屍」の全文
『子不語』卷五「畫工畫僵屍」で、屍が急に起き上がったとき、劉以賢は走屍(動き出した屍)だと気づいて、座ったまま動かなかった。屍も動かず、目を閉じて口を開け、眉を張って肉をひくひくと寄せるばかりだった。劉が大声で呼んでも誰も答えなかった。あとから来た棺担ぎたちは走屍のことを心得ていて、劉に言われると苕帚(竹や草のほうき)を持って楼に上がり、屍を払って倒した。
この記述の範囲: 『子不語』卷五「畫工畫僵屍」の中ほどと結び
- 子不語 卷5 卷五「畫工畫僵屍」の第4文〜第6文と、棺担ぎが来る段
馮藝超(2007)は、死んだ者の屍が生きた人の陽気に引かれて動くという考えの例として「畫工畫僵屍」を挙げ、劉以賢が逃げずに描き続けると、腕や指を動かすたびに屍も同じように動いたという描写を、恐ろしい場面でありながら面白みもあると評する。論文は続けて、『續子不語』卷五「屍奔」で袁枚が、死んだ人の体は陰の気だけになっていて、陽の気の強い生きた人が急に触れると陰の気が開いて陽の気を吸い付け、人について走るのだと説く箇所を引く。
この記述の範囲: 馮藝超(2007)の、屍が動き出すきっかけを論じる段
- 《子不語》正、續二書中僵屍故事初探 頁196、屍が動き出すきっかけを論じる段