考え方
屍變(死体が変化して動き出すとされる現象)
- 屍變
- 詐屍
- 走屍
馮藝超論文が『子不語』『續子不語』の僵屍譚を分析する際に用いる語。安置・未埋葬の死体が外的刺激を受けて変化する現象を指し、論文は詐屍・炸屍・遊屍・走屍とも呼ばれると説明する。
資料の記述
屍變(死体が変化して動き出すとされる現象)はキョンシー(僵屍・殭屍)を引き起こすとされる。馮藝超論文は、屍変とは安置中・未埋葬の死体が外的刺激を受けて変化する現象で、詐屍・炸屍・遊屍・走屍とも呼ばれると説明する。
この記述の範囲: 馮藝超2007論文
- 《子不語》正、續二書中僵屍故事初探 印刷頁193(「二、」節前、屍変の定義部分)
馮藝超論文は、納棺前に猫や犬を死体に近づけないという禁忌が民間の喪葬習俗として広く見られると述べる。
この記述の範囲: 馮藝超2007論文が引く萬建中『禁忌與中國文化』等の民俗調査(脚注14)
- 《子不語》正、續二書中僵屍故事初探 印刷頁193-194(禁忌の記述部分、脚注14)
屍變(死体が変化して動き出すとされる現象)は子不語と異なる。馮藝超論文は、その猫犬の禁忌が『子不語』やその他の小説の記述にはほとんど反映されていないと指摘し、理由は屍変の観念がすでに広く受け入れられていたためではないかと推測するにとどめている。
この記述の範囲: 馮藝超2007論文、緒論部分(著者自身の推測であり断定ではない)
- 《子不語》正、續二書中僵屍故事初探 印刷頁193の脚注15
馮藝超論文は、屍変に類する記述が応劭『風俗通義』にすでに見えるとし、汝南の話と、淮陽太守尹齊の屍が燃やされる前に飛び去ったという話を例に挙げる。
この記述の範囲: 馮藝超2007論文が引く『風俗通義』(応劭)の記述
- 《子不語》正、續二書中僵屍故事初探 印刷頁194(屍変の古い記述、応劭『風俗通義』の引用箇所)
尸變は屍變(死体が変化して動き出すとされる現象)と異なる。研究上の呼称「屍變」(「屍變(死体が変化して動き出すとされる現象)」)とこの話の題「尸變」は同音・同構成だが、この維基文庫翻刻の用字は「尸」であり「屍」ではない。
この記述の範囲: この維基文庫翻刻の表記の範囲
- 聊齋志異/第01卷(「尸變」を含む巻一の全文) 「尸變」の見出し
馮藝超論文は、屍變(詐屍・炸屍・遊屍・走屍とも)について、納棺を待つあいだは猫・犬などの動物が遺体に触れることを最も忌み、触れると遺体が跳ね起きて人に抱きついて離さず、触れた猫はすぐ死に、遺体は蘇って僵屍になる、という民間の言い伝えがあると述べる。
この記述の範囲: 馮藝超「《子不語》正、續二書中僵屍故事初探」印刷頁193。論文は民俗の禁忌の研究書(脚注14)を引いて述べる。論文自身の現地調査ではない
- 《子不語》正、續二書中僵屍故事初探 印刷頁193、屍變を定義する段落
馮藝超論文は、徐吉軍『中國喪葬史』を引いて、中国北方の一部では、死者を寝台に安置したとき両足を縄で結ぶ「絆腳絲」の習わしがあり、屍變を恐れて、立ち上がって歩き回れないようにするためで、納棺のときに縄を解く、と紹介する。杭州の一部で、屍のそばを十二支の動物が通ると僵屍が立ち上がるとして、小殮の後に米斗をかぶせる習わしも紹介する。
この記述の範囲: 馮藝超論文、印刷頁193〜194(孫引き: 徐吉軍『中國喪葬史』、脚注19・20)
- 《子不語》正、續二書中僵屍故事初探 印刷頁193〜194、屍變の禁忌から派生した習俗を挙げる段落
馮藝超論文は、『子不語』『続子不語』に見える屍変の原因を、陽気に感じて魂が走り出す型、外の力に使役される型、飢渇のため祭りの供物を求める型、地に葬られず祟りをなす型、の四つに分けて論じる。
この記述の範囲: 馮藝超論文「二、屍変的原因」節の範囲
- 《子不語》正、續二書中僵屍故事初探 頁196-198「二、屍變的原因」(一)〜(四)の見出し
屍變(死体が変化して動き出すとされる現象)は閱微草堂筆記に現れる。紀昀は、祟りをなす屍(僵屍)には二種あるとし、ひとつは死んだばかりで未だ納棺していない屍が突然躍り上がって人に襲いかかるもの、もうひとつは長く葬られていながら腐らない屍が魑魅のような姿に変じて夜に出歩き人を攫うものだとする。
この記述の範囲: 『閱微草堂筆記』卷十、水銀による屍の不朽を論じる条の後段
- 閱微草堂筆記/卷10 閱微草堂筆記 卷十