モチーフ
火(僵屍を焼き滅する火)
僵屍の話の結末で、見つけた屍を焼き滅ぼす火。『子不語』『續子不語』の僵屍の話の多くは、役所や村人が屍を焼き、それで怪が絶えたと結ぶ。
資料の記述
火(僵屍を焼き滅する火)は綠毛怪に現れる。廟の神座の下を掘って見つかった、全身に緑の毛が生えた屍の入った朽ちた棺に薪を積んで焼いたところ、以後この廟の怪異が絶えたと記される。
この記述の範囲: 『子不語』卷十「綠毛怪」全文
- 子不語 卷10 子不語 卷十「綠毛怪」
- 《子不語》正、續二書中僵屍故事初探 馮藝超(2007)論文、頁209-210、項目2「懼火、怕燈」
火(僵屍を焼き滅する火)は鬼吹頭彎に現れる。紅い衣の女の僵屍が雞の鳴くころに倒れると、翌日、林千總は役所に知らせて屍を焼かせ、それで廟の怪は絶えたと記す。
この記述の範囲: 『子不語』卷二十三「鬼吹頭彎」末段
- 子不語 卷23 子不語 卷23「鬼吹頭彎」、「至雞鳴時」で始まる文
- 《子不語》正、續二書中僵屍故事初探 頁209-210、項目「懼火、怕燈」の引用例
火(僵屍を焼き滅する火)は僵屍食人血に現れる。劉秀才の首を両手で抱えた僵屍が廃れた塚の棺で見つかると、役所は屍を焼くよう命じ、獄にいた妻を出して事件を終えたと記す。
この記述の範囲: 『續子不語』卷二「僵屍食人血」第2段の末
- 續子不語 02 續子不語 02「僵屍食人血」第2段の末尾
- 《子不語》正、續二書中僵屍故事初探 頁210、項目「懼火、怕燈」の引用例
火(僵屍を焼き滅する火)は皂莢下二鬼に現れる。朱塗りの棺の紅い衣の女の屍と、黒い棺の首の無い屍は、どちらも硬直して腐っておらず、人々がまとめて焼くと、怪は絶えたと記す。
この記述の範囲: 『子不語』卷十四「皂莢下二鬼」末段
- 子不語 卷14 子不語 卷14「皂莢下二鬼」末段
- 《子不語》正、續二書中僵屍故事初探 頁209-210、項目「懼火、怕燈」の引用例
火(僵屍を焼き滅する火)は飛僵(子不語卷十二)に現れる。空を飛ぶ僵屍が鈴の音で穴に戻れなくなり、村人と格闘して夜明けに倒れると、人々は火を挙げて焼いたと記す。穴の中で鈴を振っていた老人は、昼になって呼ばれるまでそれを知らなかった。
この記述の範囲: 『子不語』卷十二「飛僵」後半
- 子不語 卷12 子不語 卷12「飛僵」、「屍到穴門」で始まる文から段の末まで
- 《子不語》正、續二書中僵屍故事初探 頁209-210、項目「懼火、怕燈」の引用例
火(僵屍を焼き滅する火)は淞隱漫錄に現れる。『淞隱漫錄』「劍仙聶碧雲」では、雨乞いが効かない日照りのとき、聶碧雲が田野で見つけた朽ちた棺の中の緑の毛の僵屍を旱魃だと言い、薪を積んで焼かせると雨が降ったと記す。
この記述の範囲: 『淞隱漫錄』53「劍仙聶碧雲」後半の一挿話
- 淞隱漫錄 53「劍仙聶碧雲」 淞隱漫錄 53「劍仙聶碧雲」、「一歲,患久旱」で始まる段
馮藝超(2007)は、僵屍に対するいちばん徹底した手は火で焼くことで、『子不語』『續子不語』の僵屍の話のほとんどがそう結ぶとして例を並べる。火が効くわけを、『藝文類聚』が引く古い書の、火は陽の精である、火は物を化して壊す、という説明で考え、また、灯に照らされると姿を隠せない屍が明かりをいやがる話にも触れる。
この記述の範囲: 馮藝超(2007)の整理と解釈
- 《子不語》正、續二書中僵屍故事初探 頁209-211、項目「懼火、怕燈」